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海外旅行紀行・戯言日記

海外旅行紀行・戯言日記

落葉

言うまでも無く、上田敏が明治38年(1905年)に「海潮音」で紹介したフランス象徴派の詩人ポール・ヴェルレーヌの“秋の歌”の訳詩の題です。

詩人ポール・ヴェルレーヌは、その音楽性に富んだ作品で知られているが、この訳詩は日本語の詩がオリジナルと言っても良い程に推敲されている。

落葉(らくよう)

秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。

鐘のおとに
胸ふたぎ
色かへて
涙ぐむ
過ぎし日の
おもいでや。

げにわれは
うらぶれて
ここかしこ
さだめなく
とび散らふ
落葉かな。

訳者注として、「仏蘭西の詩はユウゴオに絵画の色を帯び、ルコン・ドゥ・リイルに彫塑の形を具へ、ヴェルレーヌに至りて音楽の声を伝へ、而して又更に陰影の匂なつかしきを捉へむとす。」と記載する。

Chanson d’automne   Paul Verlaine (1844 - 1896)

Les sanglots longs, des violons
de l’automne
blessent mon couer, d’une langueur
monotone

Tout suffocant, bleme quand
sonne l’heur
Je me souvien, les jours ancient
et je pleure

Je m’en vais, au vents mauvais
qu’importe
de ca de la, pareille a la
feuilles mortes

原文のフランス語が無く記憶を頼りに書きましたので、原文は正確ではありません!! しかし、韻のふみ方は見事です。

日本では、古来から頭の方に韻をふみます。万葉集に
「たま川の さらす手作り さらさらに なんぞ この娘の ここだ かなしき」
と言う和歌があります。


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